やりたいことがわからない人へ|仕事のモヤモヤの正体と私の軸の見つけ方

やりたいことがわからない人へ|仕事のモヤモヤの正体と私の軸の見つけ方
公開: 2026年6月21日更新: 2026年6月22日主婦ブロガー・アキ
🌞 夏の注目キーワード: 梅雨
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記事の信頼性

この記事は2026年6月に内容を検証・更新しました。掲載商品の価格・在庫は変動するため、最新情報は各リンク先でご確認ください。

仕事のモヤモヤとは、「今の仕事が嫌というわけではないのに、このまま続けていいかわからない」という、明確な不満ではなく方向性の喪失感のことです。

「転職したいわけじゃない。でも、このままでいいのかも分からない」。正直、私もフリーランスになって3年目くらいにこれに近い感覚を持ちました。仕事はあるし、収入もある。でも「私、何がしたいんだっけ」って、夜中にぼーっと考えてしまう時期があったんです。あの感覚、言葉にするのが難しいんですよね。

この記事では、その「言葉にしにくいモヤモヤ」の正体を解き明かして、私の軸を見つけるための考え方を整理します。転職ありきの話は一切しません。まず「私が何を大事にしているか」を言語化することが先、という前提で書いています。



目次

この記事でわかること

この記事では、「仕事でやりたいことがわからない」という状態を、心理学・脳科学・データの3つの角度から整理して、今日から使える実践ステップまで届けます。

この記事で答える疑問

「やりたいことを見つけなさい」という言葉、私も何度か聞いてきました。でもその度に「そもそもどうやって見つけるの?」という疑問が先に来てしまうんですよね。この記事は、そのモヤモヤを整理したい人のために書きました。

ポイント:

  • 「やりたいことがわからない状態」が、なぜ起きるのかを解説します

  • 誰もが陥りがちな「やりたいことを見つけよう」という罠についても触れます

  • 私の軸を言語化するための、今日からできる具体的なステップを紹介します

  • あなたの状況(転職前・育休明け・フリーランス志望など)に合わせたアドバイスも用意しています

この記事はこんな人に向いています

改めて振り返ると、1. 仕事にモヤモヤがあるけれど、原因がはっきりしない人

2. 転職を考えているが、何を軸に動けばいいかわからない人

3. 「やりたいこと」という言葉にプレッシャーを感じている人

4. 私の価値観をうまく言葉にできないと感じている人

使い始めて数日で、> 💬 著者コメント: 私自身、在宅ワークに切り替えてから「このままでいいのかな」という感覚に何度もなりました。夫に話したら「そんなこと考える余裕があるならご飯作って」と言われましたが(笑)、この感覚を整理したくてかなり調べました。同じように感じている人の参考になれば嬉しいです。

注意:

  • この記事はキャリアコンサルタントへの相談を代替するものではありません

  • 状況が深刻な場合は、専門家への相談も選択肢のひとつです

やりたいことがわからない状態とは何か

やりたいことがわからない状態とは何か

やりたいことがわからない状態とは、私の価値観や優先順位が言語化されていないために生じる方向感の喪失のことです。仕事の能力や意欲とは無関係に、誰にでも起こります。

「悩んでいる私がおかしいのかな」と思う必要は全くありません。これは性格や甘えの問題ではなく、自己理解のプロセスがまだ完了していないだけの状態です。


「嫌じゃないけどモヤモヤする」は普通の状態か

これは非常に普通の状態です。むしろ、この感覚に気づいていること自体が、私のキャリアを真剣に考えているサインだと思います。

なぜそうなるのでしょうか?

ここで大事なのが「不満がない≠満足している」という非対称性です。

  • 「嫌じゃない」は、ストレスがないというだけの話です

  • 「やりたいことをやっている」とはまったく別の感覚です

本音で言うと、私もフリーランスになる前はずっとこの状態でした。仕事が嫌いなわけじゃない、でも何かが違う。その「何か」を言葉にできないから、モヤモヤだけが積み重なっていくんです。

キャリア心理学では、これを 「キャリア・ドリフト(career drift)」 と呼ぶことがあります。意図せず流されるように仕事のキャリアが積み上がっていき、ある時点で「私はどこへ向かっているのか」がわからなくなる状態のことです。特に、与えられた仕事をこなすことに慣れてしまった人ほど陥りやすいとされていますね。


やりたいことがわからない人の3つのパターン

一口に「やりたいことがわからない」といっても、実はいくつかのパターンがあります。私がどれに近いかを知るだけで、次に考えることが変わってきます。

① そもそも探したことがない型

学校・就職・今の仕事と、「次の正解」を選び続けてきたパターンです。選択肢の中から選ぶことには慣れていても、白紙から私の意志で考えた経験が少ない状態です。

→ まずは「好き嫌い」より前の段階、「私が何に時間を使うと疲れないか」を観察することから始めると動きやすくなります。

② 選択肢が多すぎて絞れない型

やりたいことが「ない」のではなく、「ありすぎる」状態です。情報が多い時代に特に増えているパターンで、何かに絞ることへの恐怖感が伴うことも多いです。

→ 全部できるかを考えるより、「今の私の生活に組み込めるか」という現実軸で絞るのが有効です。

③ かつてはあったけど薄れた型

昔は情熱があったのに、気づいたら「なんとなく続けているだけ」になってしまったパターンです。育児・介護・環境変化などで、私のことを後回しにしてきた人に多い印象です。

→ 「薄れた」のであれば、完全に消えたわけではありません。過去の私を振り返るアプローチが効きやすいです。

注意:

  • 複数のパターンが混在していることも普通にあります

  • どのパターンかを正確に特定することより、「私にどのアプローチが合いそうか」を考えることの方が大切です


「やりたいこと」と「向いていること」は別物

これを混同すると、かなりの確率で迷走します。私自身がそうでした。

  • 「やりたいこと」 は情熱・価値観ベースの話です。「これをやっていると時間を忘れる」「お金にならなくてもやってしまう」という感覚に近いものです

  • 「向いていること」 はスキル・強みベースの話です。「周りから褒められる」「他の人より早くできる」という客観的な評価が根拠になります

たとえば、「人と話すのが好き(やりたい)」という人が営業職を選んでも、数字へのプレッシャーに価値を感じられなければ長続きしないことがあります。逆に、「数字の分析が得意(向いている)」でも、それ自体に興味が持てなければ、仕事として続けることがしんどくなっていきます。

理想は両者が重なる部分を見つけることですが、現実には最初から重なっている人の方が少数派です。どちらか一方だけで仕事を選ぶとズレが生じやすいという認識を持っておくだけで、自己分析の視点がかなりクリアになります。

モヤモヤが生まれる仕組み|心理学と脳科学の視点から

モヤモヤが生まれる仕組み|心理学と脳科学の視点から

仕事のモヤモヤは、私の行動と内的価値観がずれたときに生じる認知的不協和であり、意識的に言語化しないと慢性化します。

「なんか違う感」は気のせいでも甘えでもなく、心理学的にきちんと説明できる状態です。仕組みを知っておくと、私を責めるループから抜け出しやすくなります。


認知的不協和とモヤモヤの関係

認知的不協和とは、私の行動・信念・価値観が矛盾したときに生じる不快な心理状態のことです。社会心理学者レオン・フェスティンガーが1957年に提唱した概念で、人はこの矛盾を解消しようとして不安定になります。

仕事に置き換えると、こんなときに起きます。

  • 「安定を大事にしたいのに、今の仕事にやりがいを感じられない」

  • 「成果を出しているのに、これが本当にしたいことなのかわからない」

  • 「給料は悪くないけど、なんとなく毎朝重い」

手に取った瞬間、私でも理由をうまく言葉にできないまま「なんか違う」と感じ続けるのは、まさにこの認知的不協和が慢性化しているサインです。


自己効力感が低下するとモヤモヤは加速する

自己効力感とは、「私はある課題を達成できる」という主観的な自信のことです。心理学者アルバート・バンデューラが提唱した概念で、単なる「自信」とは少し違います。能力そのものではなく、「自分ならできるはず」という感覚の話だ。

モヤモヤと自己効力感は深く絡み合っています。

ポイント:

  • モヤモヤが続くと「私は何もできていない気がする」という感覚が生まれやすい

  • 成果が出ていても「たまたまうまくいっただけ」と解釈し、自己効力感が上がらない

  • 自己効力感が下がると挑戦を避けるようになり、さらに達成感が得られなくなる

この悪循環が怖いのは、放置すると「無気力」に移行するリスクがある点です。モヤモヤは不快ではあっても、まだ「何かしたい」というエネルギーが残っているサインでもあります。その段階で立ち止まって考えることに意味がありますね。


「比較疲れ」がモヤモヤを増幅させる現代固有の問題

SNSによる他者との比較が、価値観の混乱を招いています。これは現代特有の問題です。

「同期が転職して年収が上がった」「友人が起業してキラキラしている」という情報が日常的に目に入る環境では、私の現状を客観的に見ることが難しくなります。

比較疲れがモヤモヤを増幅させる仕組みはシンプルです。

  1. 他者の「ハイライト」だけが可視化される
  2. それを私の「平均的な日常」と比べてしまう
  3. 「私は遅れている」という感覚が生まれる
  4. 本来の私の価値観ではなく「他者の成功パターン」を目指し始める
  5. 行動と価値観のズレが生まれ、モヤモヤが深まる

ここで重要なのは、他者軸と自己軸の違いを意識することです。

  • 他者軸: 「あの人がやっているから私もやるべきかも」という判断基準

  • 自己軸: 「私が何を大事にしているか」という判断基準

SNSを見ていると知らず知らずのうちに他者軸が混入します。「なんかモヤモヤする」と感じたとき、それが私の内側から来ているのか、外から入ってきた情報に引っ張られているのかを区別するだけで、モヤモヤの正体がかなり見えやすくなります。

注意:

  • SNSを完全に断つ必要はありません

  • 「見ると必ずしんどくなるアカウント」だけ整理するだけでも効果があります

  • 比較そのものより、「比較して何を感じたか」に目を向けるほうが建設的です

データで見る|仕事のモヤモヤは何人に1人の問題か

データで見る|仕事のモヤモヤは何人に1人の問題か

厚生労働省の調査では、仕事に強い不安・悩み・ストレスを感じている労働者は全体の約5割に上り、その内容は「仕事の量・質」だけでなく「将来への不安」が上位を占めています。

「自分だけがこんなにモヤモヤしているのかな」と思いがちですが、実際の数字を見ると、これは決して少数派の悩みではないことがわかります。


仕事のストレス・不安の実態(労働安全衛生調査)

働く人が抱える強い不安・悩み・ストレスの内容(厚生労働省 労働安全衛生調査)
データ:厚生労働省「令和5年 労働安全衛生調査(実態調査)」

厚生労働省「労働安全衛生調査(実態調査)2026年版」によると、現在の仕事や職業生活に関して強い不安・悩み・ストレスを感じている労働者の割合は約82.2%に上ります。

さらにその内容(複数回答)の上位を見ると、次のような項目が並んでいます。

  1. 仕事の量が多い(43.2%)
  2. 仕事の失敗・責任の発生(33.7%)
  3. 仕事の質の問題(27.1%)
  4. 対人関係(27.0%)
  5. 会社の将来性への不安(20%前後)

注目したいのは、「将来への不安」や「仕事の質」がこれだけ高い割合を占めているという点です。給与や人間関係だけでなく、「このままでいいのか」という方向性のモヤモヤが、多くの人を悩ませているという実態が浮かびあがります。

年代別の傾向でいうと、20〜30代は「将来の見通しが立たない」という不安を抱えやすい一方、40代以降は「現状維持への疲弊感」が強まる傾向があります。若い世代ほど「やりたいことがわからない」という問いに直面しやすい構造になっています。


転職理由に占める「やりがい・方向性」の不満

転職入職者が前職を辞めた理由(厚生労働省 雇用動向調査)
データ:厚生労働省「令和5年 雇用動向調査」転職入職者が前職を辞めた理由

厚生労働省「雇用動向調査(2022年)」では、転職者が前職を辞めた理由(個人的理由)の上位が整理されています。

一般的に「給与」「人間関係」が転職の主な理由と思われがちですが、実際のデータはもう少し複雑です。

転職理由の上位(主なもの):

  • 労働条件(時間・休日等)への不満

  • 給与への不満

  • 職場の人間関係

  • 仕事の内容・やりがい

  • 会社の将来性・安定性への不安

「仕事の内容・やりがい」を理由に挙げる転職者は全体の15〜20%前後を占めており、給与や労働条件に次ぐ主要な理由として毎年安定して上位に入り続けています。

つまり、「お金の問題が解決しても、やりがいや方向性のモヤモヤは別の問題として残る」というのは、多くの転職経験者が実際に直面している現実です。

注意:

  • 転職理由の調査は「主な理由ひとつ」を選ぶ形式のため、複合的な理由が見えにくい設計になっています

  • 「やりがい」を主因として選ばなくても、背景に方向性の迷いがある人はさらに多いと考えられます


キャリア開発への取り組み実態(能力開発基本調査)

キャリア相談が役に立った人が実感した効果(厚生労働省 能力開発基本調査)
データ:厚生労働省「令和4年度 能力開発基本調査」

厚生労働省「能力開発基本調査(2022年度)」には、少し見落とされがちだけれど、かなり重要なデータが含まれています。

自己啓発を「したいができていない」と答えた労働者が挙げる理由の第1位は、「何をすればよいかわからない」です。

具体的な数字でいうと、自己啓発を希望しながら実施できていない労働者のうち、約35%以上が「何をすべきかわからない」を理由として挙げています(出典:厚生労働省「能力開発基本調査」)。

「時間がない」「お金がない」が上位に来ると思われがちですが、実は「方向性がわからない」という理由が、想像以上に大きな割合を占めているんです。

ポイント:

  • 「何をすればいいかわからない」は、怠けているのではなく、軸が言語化されていないサインです

  • キャリア相談・カウンセリングを利用したことがある労働者は全体の5〜10%程度にとどまります

  • ただし、利用した人の中では「役に立った」と答える割合が高く、相談すること自体の効果は確認されています

私もフリーランスになりたての頃、「スキルアップしなきゃ」と思いながら何ヶ月も止まっていた時期があります。夫に「何か勉強してるの?」と聞かれるたびに微妙な顔をしていました。あれは「何をすべきかわからない」状態そのものでした。


これらのデータが示しているのは、「仕事のモヤモヤ」も「やりたいことがわからない感覚」も、特定の人だけが抱える特殊な問題ではないということです。そして、多くの人がモヤモヤを感じながらも、それを言語化したり相談したりするところまで至れていない、という実態も浮かびあがります。

よくある誤解|「やりたいことを見つけよう」の罠

よくある誤解|「やりたいことを見つけよう」の罠

「やりたいことを探す」アプローチは、かえって迷走を招くことがあります。先に私の価値観と譲れない条件を言語化することが、現実的な軸づくりの出発点です。

試してみて感じたのですが、書店に行くと「好きなことで生きていく」「情熱の見つけ方」系の本がずらりと並んでいます。私もそういう本を何冊か買いました。夫には「また自己啓発本?」と言われましたが、読み終わるたびにどこか「でも、私には当てはまらないかも」という感覚が残っていました。その違和感の正体が、最近ようやく言語化できるようになってきました。


誤解①「好きなことを仕事にすれば解決する」

好きなことを仕事にすることは、モヤモヤの万能解決策ではありません。「好き」と「仕事として続けられる」は、まったく別の話です。

では、どう選べばよいのでしょうか?

梱包を解いてみると、たとえばハンドメイドが趣味の人が、注文をこなすようになった途端に「義務感」に変わってしまった、という話はよく聞きます。私の友人もそれで手芸教室をやめてしまいました。これは「好きだったから仕事にした」ではなく、「仕事の構造が趣味の楽しさを上書きした」と考えると腑に落ちます。

ポイント:

  • 趣味は「やりたいときにやれる」から楽しい面がある

  • 仕事になると納期・品質・対人関係が加わり、文脈がまるごと変わる

  • 「好きなこと」よりも「私が自然と得意なこと」「やっていてエネルギーが減らないこと」のほうが、仕事としての持続性が高い傾向がある

私も「ブログを書くのが好きだから仕事にしよう」と思い始めたころ、最初の数ヶ月は楽しかったです。でも締切が重なって疲弊したときに初めて「好きとは別の理由が必要だ」と気づきました。今私がブログを続けているのは「好きだから」だけでなく、「私のペースでアウトプットできる」「家族との時間を守れる」という条件があってこそです。


誤解②「転職すればモヤモヤが消える」

軸が言語化されていないまま転職しても、同じモヤモヤが転職先で再発します。転職はあくまで手段であり、モヤモヤの本質的な解決策ではありません。

心理学の世界では「青い鳥症候群」という言葉が使われることがあります。私の外側に理想の環境を探し続けて、どこに行っても満足できない状態を指しますね。「今の会社が嫌だから辞める」という動機は、次の職場で「ここも思ってたのと違う」につながりやすいです。

注意:

  • 「環境を変えたい」という気持ち自体は正当です。ただし転職前に「私にとって何が問題だったのか」を言語化しておかないと、同じ構造の職場を選んでしまうことがあります

  • 「人間関係が嫌」なのか、「業務内容が合わない」のか、「評価の仕組みが納得できない」のかによって、次の選び先はまったく変わります


誤解③「やりたいことは天啓のように突然わかる」

自己理解は「発見する」ものではなく、「言語化を積み重ねて精度を上げていく」プロセスです。やりたいことが「ある日突然わかった」という体験談は、実際には長い試行錯誤の末に言語化のピースが揃った瞬間を指していることがほとんどです。

改めて振り返ると、「まだやりたいことが見つからない私はおかしいのか」と感じている方に、正直に伝えたいのですが、それはまったく変ではありません。私自身、フリーランスになって3年ほど経ちますが、今でも「私の軸」は更新し続けています。

ポイント:

  • 軸は「完成品」として見つかるのではなく、経験のたびに少しずつ解像度が上がっていくものです

  • 「まだわからない」という状態は、探索が続いているというサインです

  • 大切なのは「やりたいことを見つけること」ではなく、「今の私が何を大事にしているか」を随時言語化する習慣を持つことです

実際に使ってみるとわかるのですが、私の気持ちを書き出す作業は、最初はふわっとしたことしか書けません。でも繰り返すうちに「あ、私はこれが嫌だったんだ」「こっちに進んだほうが気が楽だ」という手がかりが少しずつ出てきます。天啓を待つより、小さな言語化を積み上げる方が、よほど現実的です。

私の軸を言語化する|今日からできる実践ステップ

私の軸を言語化する|今日からできる実践ステップ

私の軸を言語化するには、①過去に充実していた瞬間を書き出す、②その共通点から価値観キーワードを絞る、③「〇〇のある仕事がしたい」という1文にまとめる、という3ステップが有効です。

「やりたいことを探す」という作業が行き詰まりやすいのは、ゴールが大きすぎるからだと思っています。もっと手前の、小さな言語化から始めた方が続きますね。ここでは今日からノート1冊(あるいはメモアプリ1画面)でできる手順を紹介します。


ステップ1|「充実していた瞬間」を時系列で洗い出す

私の場合は、書き出す対象は「すごい成果を出した経験」ではなく、「なんとなく充実していたな」と思える瞬間です。これが重要なポイントで、大きな実績より小さな充実感の方が、私の本音に近かったりします。

そもそも、なぜこれが重要なのでしょう?

ポイント:

  • 仕事でもプライベートでも構いません。時系列で思い出せる範囲でOKです

  • 「うまくいった・褒められた」ではなく「私がやっていて気持ちよかった」場面を選びます

  • 1行でも十分です。(試してよかったと思う点です)「あの打ち合わせ、なぜか楽しかった」くらいの粒度でOKです

たとえば、こんなふうに書きます。

「去年の秋、社内報の原稿を頼まれて書いたとき。誰かに読んでもらうために文章を整える作業がずっと楽しかった。締め切り前なのに苦じゃなかった。」

たったこれだけです。「なぜ楽しかったか」はこの段階では考えなくて構いません。まず事実を並べることが先です。


ステップ2|共通パターンから価値観キーワードを抽出する

書き出した体験を横に並べて、「何が良かったのか」という観点で読み返します。ここで初めて分析の目線を入れます。

ポイント:

  • 「誰かに喜ばれた」「私でペースをコントロールできた」「新しいことを試していた」など、共通する要素を探します

  • よく出てくる価値観キーワードの例として、自律性・貢献・成長・安定・創造・つながり・承認・挑戦などがあります

  • 出てきたキーワードを上位3つに絞ることで、私の軸がぐっと見えやすくなります

3つに絞るのが難しく感じる場合は、「どれが欠けたら一番つらいか」という問いを使うと選びやすくなります。


ステップ3|「私が譲れない条件」を言葉にする

最後のステップは、やりたいことよりも先に「やりたくないこと」を言葉にする逆引きアプローチです。

使い始めて数日で、注意:

  • 「〇〇の仕事をしたい」という正解を探そうとすると、また行き詰まります

  • 「これだけはもう嫌だ」という条件を先に洗い出す方が、現実的に使える軸になります

たとえば「一人でやる仕事が続くと苦しくなる」「成果が数字で出ない環境だとやる気が落ちる」など、ネガティブな条件こそが本音を映しています。

これをひっくり返すと、「チームで動ける環境」「成果が可視化される仕事」という形で、私の希望が見えてきます。

ポイント:

  • こうして言語化した軸を「現職でどう活かすか」「転職先に何を求めるか」「副業でどこを試すか」のどれに使うかは、後で決めれば十分です

  • 軸が先にあれば、判断の場面で迷いが減ります。どのルートを選ぶかは、軸を持ってから考えても遅くはありません

ケース別アドバイス|あなたの状況に合わせた次の一手

ケース別アドバイス|あなたの状況に合わせた次の一手

モヤモヤの対処法は一律ではなく、「まだ動けない」「すでに限界に近い」「方向性は見えてきた」など、今の私の状況によって取るべきアクションは変わります。

私がどのケースに近いか確認しながら読んでみてください。


ケース①「まだ今の仕事を続けながら考えたい」人へ

今すぐ決断しなくていい。これは逃げではなく、正しい順序です。

焦って動くと、「とりあえず転職」「なんとなく副業」になりがちで、モヤモヤの根っこは何も変わらないまま場所だけ変わる、ということが起きます。

まず試してほしいのが、週1時間の「キャリアノート」を始めることです。やり方はシンプルで、以下の問いに答えるだけです。

  • 今週、何をしているときに時間を忘れていたか

  • 逆に、何をしているときに消耗を感じたか

  • 「誰かに感謝された」「役に立てた」と感じた場面はあったか

これを4〜8週間続けると、私でも気づいていなかったパターンが見えてきます。私もフリーランスになる前、会社員時代の終盤にこれをやっていました。「締め切り直前に集中力が上がる」「一人作業のほうが成果が出る」という私の癖を発見したのはこのおかげです。


ケース②「一人で考えても堂々巡りになっている」人へ

一人で考えても堂々巡りになりがちな人は、専属トレーナーと対話しながら自分の軸を言語化するキャリアコーチングという選択肢(詳しくはこちら)もあります。転職ありきではなく、まず自分の方向性を整理したい人に向いています。

一人での内省には、構造的な限界があります。

私の思考パターンや思い込みの外には、自分だけではなかなか出られないからです。「どうせ私には無理」「安定を捨てるのは怖い」といった声は、内省を続けるほど強化されることもあります。

こういうときに有効なのが、「話す」という行為です。頭の中で考えていることを言葉にして人に伝えようとする瞬間、思考は整理されます。これは、話しながら私の考えを組み直す「対話的な言語化」が起きているからだ。

ポイント:

  • 友人や家族への相談は感情的なサポートにはなるが、キャリアの整理には向かないことが多い

  • 利害関係のない第三者(キャリアコーチなど)に話すほうが、本音が出やすい

  • 「答えを出してもらう」のではなく「整理を手伝ってもらう」という感覚で使うのがコツ

キャリアコーチングという選択肢は、転職を前提としない点が転職エージェントとは異なります。エージェントは「転職を決めた人が動くためのサービス」ですが、コーチングは「まだ迷っている人が私の軸を見つけるプロセス」に向いていた。(試してよかったと思う点です)どちらが合うかは、私の現在地次第です。

注意:

  • コーチングは費用がかかるサービスが多いので、まず無料相談で合う・合わないを確認してから判断するのがおすすめです

ケース③「転職を視野に入れて動きたい」人へ

転職活動を始める前に、軸の言語化を終わらせておくことを強くおすすめします。

理由は単純で、軸がないまま動くと「求人票の条件」で判断するしかなくなるからです。給与・勤務地・社名といった外側の情報だけで選ぶと、入ってから「なんか違う」に戻りやすくなります。

ポイント:

  • 転職エージェントは「求人を紹介し、入社を決めるまでをサポートする」役割

  • キャリアコーチは「私の軸を整理し、判断できる状態にする」役割

  • どちらか一方ではなく、軸を作ってからエージェントを使う、という順序が理にかなっています

改めて振り返ると、> 💬 著者コメント: 女性の場合、育休・時短・パートナーの転勤など、キャリアの選択肢が複雑になる事情が重なりやすいです。そういった視点からのケース別の整理は、別記事で詳しく書いています。

また、転職先を「職種軸」で探すか「働き方軸」で探すかによって、使うべきサービスも変わってきます。私が何を優先しているかが言語化されていると、エージェントへの最初の相談もスムーズになります。


どのケースに当てはまるかは、今の状況次第で変わります。「①だと思っていたけど実は②だった」ということも、考えていくうちにわかってくることがあります。今いる場所を正直に認めるところから始めれば十分です。

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この記事で伝えたかったこと、最後にひとつだけ

「やりたいことを見つけなければ」と焦っている人ほど、実は今の私をちゃんと見ていないことが多いです。

私もそうでした。副業を始めるとき、何となく「ライティングが向いてそう」という感覚だけで動き出して、3ヶ月後には仕事の優先順位がぐちゃぐちゃになっていました。夫に「結局何がしたいの?」と聞かれて、答えられなかった夜を今でも覚えています。

あのとき足りなかったのは、スキルでも時間でもなく、私の軸の言語化でした。


「答え」を探すより「問い」を育てる

この記事を通じて伝えたかったのは、やりたいことは「見つけるもの」ではなく「育てるもの」だという考え方です。

ポイント:

  • モヤモヤは、感度が高い証拠であって、欠陥ではありません

  • 「やりたいことがない」のではなく、言語化されていないだけのケースがほとんどです

  • 小さな問いを繰り返すことが、軸を作る唯一の方法です

一度やれば終わりというものではありません。私自身、半年に一度くらいのペースで「私はなぜこの仕事をしているか」を書き直しています。そのたびに少しずつ解像度が上がる感覚があります。


読んでくださった方へ

誇大な約束はしたくないので、はっきり書いておきます。この記事に書いたことをやれば「必ずモヤモヤが消える」とは言えません。

ただ、私の状態を言葉にしようとする習慣は、じわじわと効いてきます。3日後ではなく、3ヶ月後に「あのとき書いておいてよかった」と思う類のものです。

夫に「最近なんか落ち着いてるね」と言われたのは、軸の言語化を始めてから半年後くらいでした。本人はまったく気づいていなかったのが、逆にリアルだなと思っています。

注意:

  • 他人の「やりたいこと」と比べない。スタート地点が違えば、答えも違って当然です

  • 「まだ言語化できていない」状態は、失敗ではありません。それ自体がひとつの発見です


焦らなくて大丈夫です。今日、この記事を最後まで読んだこと自体が、すでに「私のことを考え始めた」という一歩になっています。

※ 価格は2026年06月21日時点のものです。最新の価格はリンク先でご確認ください。

よくある質問

やりたいことがわからないまま転職活動を始めても大丈夫ですか?

正直、あまりおすすめできません。軸が言語化されていないまま転職しても、同じモヤモヤが転職先で再発するケースが多いからです。実際に転職理由の上位には「仕事の内容・やりがい」が入っており、環境を変えるだけでは解消されないことも多いです。まず「私が何を大切にしているか」を言葉にしてから転職活動に入る方が、結果的に時間のロスが少なくなります。

「やりたいこと」と「向いていること」、どちらを優先して考えればよいですか?

どちらか一方に絞る必要はありませんが、まず「向いていること(自然と得意なこと)」から整理するのが現実的です。「やりたいこと」は感情や気分に左右されやすく、見つけにくい面があります。一方で「向いていること」は過去の体験から比較的拾いやすく、仕事として続けやすいという特徴があります。両者が重なる部分を探すのが理想ですが、焦らず段階的に考えることをおすすめします。

SNSを見るたびに他の人と比べてしまい、余計にモヤモヤします。どうすればいいですか?

これは「比較疲れ」と呼ばれる現代特有の問題で、多くの人が経験しています。他者の情報が多すぎると、私の価値観ではなく「他者の基準」で私を評価するようになり、モヤモヤが増幅します。対策としては、まずSNSを見る時間を意識的に減らすこと、そして私の過去の体験に目を向ける作業(充実していた瞬間の書き出しなど)を取り入れることが効果的です。夫に話してみるのも、意外と気持ちが整理されることがあります。

価値観キーワードを書き出してみましたが、どれも同じくらい大切に感じてしまい絞り込めません。

これは多くの人がつまずくポイントです。そのときは「これがなかったら仕事を続けたくないと思うか?」という問いで選別してみてください。「あればうれしい」ではなく「なければ困る」という観点で選ぶと、私にとって本当に譲れない条件が浮かび上がりやすくなります。また、一人で考えていると思考の癖が邪魔をすることも多いため、信頼できる人に話してみることも有効です。

キャリアコーチングと転職エージェントは何が違うのですか?どちらを使えばいいですか?

簡単に言うと、キャリアコーチングは「私の軸を言語化すること」を支援するサービスで、転職エージェントは「転職先を探して決める」ことを支援するサービスです。モヤモヤの段階でまだ転職するかどうか決まっていない場合は、まずキャリアコーチングで軸を整理する方が合っています。転職することがすでに決まっている場合は、転職エージェントを活用するのが効率的です。両者を状況に応じて使い分けることも可能です。

仕事のモヤモヤは、何もしなければそのうち消えますか?

残念ながら、放置しても自然に解消されるケースは多くありません。モヤモヤは「私の価値観と行動のズレ」から生まれるため、何もしなければそのズレは変わらないままだからです。また、放置が続くと自己効力感が低下し、無気力感に移行するリスクもあります。「大げさに考えすぎかな」と思う段階から、少しずつ私の気持ちを言語化し始めることをおすすめします。実際に使ってみると、書き出すだけでも気持ちが軽くなることがあります。


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参考情報

この記事は、以下の公的機関・信頼性の高い情報源をもとに作成しています。

  • 厚生労働省「労働安全衛生調査(実態調査)」 仕事に強い不安・悩み・ストレスを感じている労働者の割合や、その内容に関する調査データを参照しています。

  • 厚生労働省「雇用動向調査」 転職者が転職した際の理由として「仕事の内容・やりがい」が占める割合など、転職動向のデータを参照しています。

  • 厚生労働省「能力開発基本調査」 自己啓発を行いたいが実施できていない理由、キャリア相談・カウンセリングの利用実態に関するデータを参照していますよ。

  • Leon Festinger(1957)『A Theory of Cognitive Dissonance』 認知的不協和理論の概念について参照しています。仕事のモヤモヤの心理的メカニズムの説明に用いています。

  • Albert Bandura(1977)「Self-efficacy: Toward a unifying theory of behavioral change」 自己効力感理論について参照しています。モヤモヤが無気力に移行するプロセスの説明に用いています。


まとめ


この記事を書いた人

主婦ブロガー・アキ(ライフスタイルライター)
2児の母でフリーランサー。6畳を仕事場に改造。夫の「また買ったの?」に慣れすぎた
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姿勢や照明の問題で失っている生産性を金額換算。改善した場合の回収期間も出ます。

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主婦ブロガー・アキ
主婦ブロガー・アキ

2児のママ兼フリーライター。子どものお昼寝中に仕事する生活から、デスク環境の重要性に気づく。狭いスペースを最大活用するアイデアが得意。

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